- タカコから お知らせと御礼
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2017.02.22 Wednesday
タカコから
お知らせと御礼
昨年の秋にまいた西洋芝の種。この冬の寒さにも耐えて青々と成長。初春の陽ざしを受けて輝いています。競うようにして、蕾を膨らませていく梅。枝に止まる野鳥の姿も多くなってきました。
そのすべてを楽しみにしていた老父が、美しさを確認しないまま、2月12日早朝に永眠しました。2日間の昏睡状態のあと、眠ったままで旅立ったのです。昏睡前に交わした言葉は、次の3つ。
「(病院まで)なにで来たの?」
「今、何時?」
そして、昏睡に陥る直前の「もう戻って体を休めたら」
それはないんじゃないの、お父さん。なぜ、こんな時にも、自分のことより私のことを気づかうの? 抗議をしたいほどでした。
さいごまで、娘に甘い父でした。1月下旬に緊急入院して半月。主治医はじめ、看護師、介護師、ヘルパーさんたちには大変なお世話になったものの、娘の私にはさしたる苦労もかけずに逝ってしまいました。あと2か月で95歳を迎えるところだった父。年齢に不足はないけれど、大往生とは感じません。親の死は、どうであれ辛い。失った淋しさ、虚しさは表現しようがありません。
今は、なにを目にしても、父のことばかり浮かびます。やはり、もう少しいっしょにすごしたかった。父の誕生日、4月の華やいだ陽光を浴びさせてあげたかった。それでも、急逝した母の時よりは、素直に別れを受け入れられそうな私です。父のくちぐせだった「形あるものいつかは壊れる。人の命もいつしか絶える」が心に響きます。
父が溺愛していたリクガメたちが、もうすぐ冬眠から眼をさますことでしょう。主(ぬし)の去った庭だけど、芝生を元気に歩き回ってほしい。なによりものはなむけとなりそうです。たくさんの皆様から、父への御厚情をいただき続けてきました。改めて、心より深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。亡き父も、さぞかし感謝していることでしょう。
2017年2月21日
タカコ・半沢・メロジー
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- タカコさんのご本に登場されていたご両親、高いワインも「パーッと飲んじゃいましょうよ」とイタリア人よりもイタリア人なさっていたお母様もタカコさんの学生時代の英語の出来なさを心配なさっていたお父様も逝っておしまいになったのですね。お会いしたことのない方々なのに、ズシんと堪えました。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。 - NT, 2017/02/23 6:07 PM
- ありがとうございます。 マル
- マル, 2017/02/24 9:54 PM
- 御尊父様は、大往生とは言え、おかーさんを含む御家族の悲しみはいかばかりかと存じます。
御冥福をお祈りするばかりです。 - kojiro, 2017/02/27 12:10 AM
- タカコさんのご本に登場されていたご両親、高いワインも「パーッと飲んじゃいましょうよ」とイタリア人よりもイタリア人なさっていたお母様もタカコさんの学生時代の英語の出来なさを心配なさっていたお父様も逝っておしまいになったのですね。お会いしたことのない方々なのに、ズシんと堪えました。
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