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- 私の好きなイタリアの小さな町 Bariano その2
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2014.12.28 Sunday私の好きなイタリアの小さな町
Bariano その2
ここは、ミラノ? と感じるほどの店が、我が町にいくつかあります。小さいながらシャレたショールームつきの家具店が4軒。インタエリアコーディネーターもいて、オーダーメイド家具まで扱っています。
そして、きわめつけが、「Vassalli(ヴァッサリ)」です。Barianoきってのセレブなエノテカ。わりと大きめの店内には、イタリアを中心に、世界各国の豊富なワインが勢ぞろい。そのバリエーションの多さは、今や、ベルガモ県外でも有名となりました。ミラノから訪れる顧客もいるほどです。
ワインのみではありません。オリーブオイルを筆頭に、イタリア全土の最良質品を厳選販売。その品質の高さを求めてやって来る客も少なくありません。
ジュゼッペとフランチェスカがオーナー夫妻。イタリアにしては珍しく閉鎖的な県民性と言われるベルガマスキ(イタリア県人)に反し、とびっきり明るい中年カップルです。ことに、奥さんのフランチェスカがしっかりもの。「ジュゼッペ(夫)がお人好しだからね。私がハードコントロールしなくちゃ、商売、あがったりなのよ」と豪語します。
このエノテカは、多くのレストランにもワインを定期販売。未払いが続く店へ集金に行ったジュゼッペが戻って来た時にかかえてきたのは、小さな雑種の子犬だったそうです。
「どうしたの?」と尋ねるフランチェスカに、彼は答えたそうです。
「いやー、レストランの経営が苦しく、たまったワイン代、払えないって泣きつかれてね。そのかわり、この子犬をあげる、といわれてさあ。しょうがないよね。経済的にタイヘンなんだから」
ね、こういう夫といっしょの商売だから、私が締めないとダメなのよ。と苦笑しつつ、家族の一員ともなった子犬をいとおしげにながめるフランチェスカ。そんなバリアネーゼ(バリアーノ人)がいる小さな町が大好きです。
タカコ・半沢・メロジー
▼素敵な夫婦のフランチェスカとジュゼッペ
- 留学記48 自分から相手の懐に飛びこむこと
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2014.12.24 Wednesday留学記48
自分から相手の懐に飛びこむ
美枝子さんの短期留学記としては、これが最終の回となります。そこで、まずは、最大メリットはなんだったかを語っていただきましょう。
「いろいろな人と出会えたことでしょうか。日本人も含め、多くの人たちと知りあえたのがうれしかったですね。今でも連絡をとりあっている人たちがいるんですよ。なかなか再会はしにくいので、Facebookやメールが主なやり取りとなっています。あと、3か月の滞在で、それなりのプチハプニングもあったため、どんなことにも、あまり動じなくなった感じがしますね。あるていど、度胸がついた、という気もします」
それは、なにより! 大金を積んだって得られないこと、と断言したいです。
最後に、これから短期留学をしたい、と考えている人たちへ、アドバイスをもらいました。
「他の方々もおっしゃっていることですが、どんどん発言することだと思いますね。恥ずかしい、とか、人見知りだから、なんて言っていてはダメです。しゃべらないと、相手がこちらに興味を示してくれません。私の体験で言うと、イタリアにおいて“聞き上手”はありえませんでしたね。
最初は、いろいろと質問してくれても、ただ答えているだけでは、先に進みません。単語だけでもいいから、こちらから発信していく、ということが重要でしょう。自分から相手の懐に飛びこむ!! これが要(かなめ)ですね」
さすが体験者の助言。なんとも力強いメッセージ、と感じます。
タカコ・半沢・メロジー
▼(最終回なんてしてしまい)失礼しました。
留学記はまだまだ続きますからお楽しみに!
- イタリアなう 成熟美のイタリア女性の魅力
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2014.12.20 Saturdayイタリアなう
成熟美のイタリア女性の魅力
もう、日本でも公表されていることでしょう。24本目の「007シリーズ」のキャストです。ボンドガールには、イタリアきっての人気女優、モニカ・ベッルッチが抜擢されました。
「ガール」と呼ぶには、かなりの大人世代。フランス人俳優の元夫との間にふたりの子供がいる50歳です。
いくらシングルに戻ったとはいえ、孫がいたって不思議はない年齢なのに、堂々、ボンドガールに選ばれました。記録的な高年齢でのお相手役、とこちらのメディアでは大きく取り上げられていました。
ちなみに、これまでの最年長は、39歳だった、とのこと。『ゴールドフィンガー』でのボンドガール役、と報じていました。
50をすぎても、いっけん、20代、30代の頃と変わらないイメージのモニカ・ベッルッチです。弁護士をめざし、大学は法学部を卒業。美しさのみならず、知性あふれたオーラは、昔から評判。他の女優にはない輝き、そして聡明さが注目され続けています。
その魅力の秘訣は? とジャーナリストに尋ねられ、こんな返答をしていたことがありました。
――(若いまんま)なんてこと、ありえませんよ。40サイズ(日本の9号サイズ)は入らないし、いつだってメイクしなおさなければならないんですもの。
つまり、「それなりに年を重ねていますよ」ということですが、ウィットに満ちた発言が彼女のアピール度の大きさともなっています。「映画では、成熟したセクシーさを出したい」とのこと。ボンドガールです。当然でしょう。
そういえば、大先輩のイタリア女優、ソフィア・ローレン(80歳)も、第一線で活躍中。シルバー世代もいいところなのに、その美、そしてセクシーさに磨きがかかるばかりです。
女性の魅力は若さじゃない。50歳をすぎてから、いよいよ輝く。そんなことを示唆してくれるイタリア女優たちの元気さ、いいですね。
タカコ・半沢・メロジー
▼007も、この成熟美には、かなわない
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:イタリアなう 最近のイタリア事情, 00:00
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- マル もうすぐクリスマスだね、の巻
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2014.12.16 Tuesdayスーパーワイルドなマル
もうすぐクリスマスだね、の巻
イタリアのヤクザな郵便事情に見切りをつけたおかーさんは、もっぱらFAXがメインの交信を続けています。今どき、メールじゃないのがシブいよね。ケータイもPCも使えないおかーさんなので、しかたがないのです。
だからね。けっこうすごいんだよ。FAXの数。毎日、ずいぶんと受信されます。12月に入ってからは、イタリアのクリスマスもようを尋ねる文面が多いみたい。「きっと、あちらこちら華やかなのでしょうね」という感じの内容です。
ところが、今年はいつもよりキラキラしていない気がする。どうしてだろ? おかーさんに言わせると、「やっぱり、不景気だからでしょ。失業率なんて、記録的な高さだもん。例年ほどパーッと盛り上がろうと、というムードにならないのよ、きっと」。なるほど。それは言えてるかもしれないね。
それでも、スーパーには、クリスマスにつきもののドルチェ、パネットーネやパンドーロが山積み。最近は、日本でも、パネットーネが市販されるようになったんだってね。多くの人たちがFAXで教えてくれました。
あ、パンドーロというのは、ヴェローナがルーツのクリスマス菓子。パネットーネより細高く仕上げたスポンジケーキ風です。ナッツやドライフルーツ抜きなので、こっちを好むイタリア人もいます。
ウチは、なんといってもパネットーネ派。みんな、ナッツやドライフルーツが大好きだからね。特価品をいくつも買って、朝食用として食べてます。
ところで、今年は、クリスマスツリー、飾らないのだろうか? どうもイマイチ、その気が生じないおかーさんみたいです。
それなのに、後期高齢者もいいところの東京のおじーちゃん、おばーちゃんのとこは、とっくにツリーを飾ったんだって。
毎年、熱心な読者の憲子さんが、めっちゃキレイなオーナメントを送ってくれてね。おじーちゃんがツリーを買いに行って、おばーちゃんが飾りつけするんだって。オトシヨリのクリスマス、か〜あ……。わりと、カッコいい。
ボク、東京へ行きたくなっちゃった〜。
タカコ・半沢・メロジー
▼さあさあ楽しいクリスマス!
- 私の好きなイタリアの小さな町 Bariano その1
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2014.12.11 Thursday私の好きなイタリアの小さな町
Bariano その1
「タカコさんの住んでいるBarianoのことを知りたく、ガイドブックで調べてみました。でも、どこにも載っていませんでした」
何年か前、ある読者のかたから、こんな内容のお便りをいただきました。そりゃ、そうですよ! 近辺に居住しているイタリア人だって、「Baiano? どこ? 聞いたことないな〜あ」と首をかしげることのほうが多いのですから。
Comune(コムーネ=地方自治体)名はBarianoですが、県庁はBergamo。このベルガモは、13世紀まで自治都市の繁栄を誇ったところで、今も旧市街に多くの芸術が残っています。また、現在では、中規模の企業や工場が点在。北伊の産業地としての豊かさが存在、と言われています。
よって、「ベルガモ県住まい」と発するや、すぐ、「すごい! 金持ちの多いところだね」と勘違いされがち。とんでもない! それは、県の中心地である新・旧市街のこと。特に、丘の上にある旧市街は、昔から、セレブ族の豪邸がつらなっています。日本の田園調布や自由ヶ丘などの比ではない巨額のお屋敷ぞろいなことでも名高いのです。
しかし、Barianoは、その中心地から30km近く離れた田舎町。拙宅までは、ローカルなバスの利用となり、1時間弱を要します。イタリアに限らず、ヨーロッパ各国は、大半が酪農をはじめとした農業国です。大都市から30kmも行くや、どこも、緑いっぱいの田舎地となります。
ましてや、Barianoは、北伊ロンバルディア州(州都はミラノ)の自然公園指定地域のひとつ。建築物の制限規定がとても厳しいのです。近くに流れるセーリオ川にまで、個別の環境税が課されています。住民たちもこぞって、「緑を守ろう」「自然を大切にしよう」というわけですね。
田舎のわりに土地や物件が高く、各種の地方税も割高。住民にとってはヘヴィな出費となるものの、都市にはない環境の良さには恵まれています。こんなローカルカラーあふれた町なのに、今や遠方からも訪れるほどメジャーとなったシティ系的なお店もあるのですよ。
次回で御紹介いたします。
タカコ・半沢・メロジー
▼Barianoは、自然が守られている町です
- マル フレキシブルなワンコと呼んで!
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2014.12.07 Sundayスーパーワイルドなマル
フレキシブルなワンコと呼んで!
日本のおばーちゃんが災難にあって骨折。入院したり、歩けない日が続いて、けっこう大変だったんだよ。今も、外出ができないままです。ボクと違ってオトシヨリのおばーちゃんだからね。意外と心配性なおかーさんは、このところ、1か月に2回、日本へ飛んでたんだ。ウグッ、なんかすごい…。
とビビるのは、ボクやおとーさんはじめ、まわりの人たちだけ。当のおかーさんは、昔からヒコーキ大好き人間でね。ぜーんぜん苦にならないみたい。むしろ、スーパーポジティブでさ。
「クフッ!これで、マイレージポイント、けっこう貯まるわ」などとお気楽なことを言ってる。ポイントは増えても、キャッシュはなくなるばかりでしょ、とツっこみたいところだけど、しょうがないよね、おばーちゃんのためだから。せいぜい、いいコにして、おとーさんとお留守番しま〜す。
そんなけなげさいっぱいのボクなのに、おかーさん、ごきげんがよろしくない。なぜって、おとーさんから、こんな報告を受けたからでした。
―オマエがいないと、マル、パーフェクトにききわけがいい。朝だって、こっちが起きるまでトイレの催促なし。一度なんか9時近くまで寝坊したけど、ベッドでおとなしくしていて驚いたよ。
ありえない…。とおかーさん、激怒。「私だと、いつも5時には、『ボク、ピピ』と起こすくせに、なんなのよ、いったい!」とわめかれちゃった。「完全になめられてる!」とも繰り返してた。「ふざけんな、テメ―」ムードで、ちょっとこわかったよ。
まあまあ、まあ、そんなにコーフンなさらないでよ、おかーさま〜、です。ボクさー、おかーさん、だ〜い好きっ!だから、早く起きて、おかーさんといっしょに遊びたいんで〜す。と、なだめ作戦にトライしたけど、効きめなしだった。「そーゆーのを、ズル犬と言うのよ」と返されてしまった。
いやー、それを言うなら、こう変えてほしい。「状況に応じて適格なライフスタイルのできるフレキシブなワンコ」と。みなさーん!これからはボクのこと、「フレ・ワン」と呼んでくださ〜い!!
タカコ・半沢・メロジー
▼フレキシブルなワンコなんだよ
- 私の好きなイタリアの小さな町 ーはじめにー
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2014.12.03 Wednesday私の好きなイタリアの小さな町
―はじめに―
長いあいだ御愛読いただいた沖縄の旅シリーズが終了以来、けっこうリクエストが続いています。また旅テーマの連載を、という御希望。ありがたいです、とっても!
どのようなシリーズがいいでしょう。いろいろ考えてみました。そうだ! 隠れ人気番組と聞いている日テレBSの『小さな村の物語 イタリア』みたいな内容はどうか? 日本で知られていない、ごくごくふつうのイタリアの町を紹介していく、と。イタリアでさえ無名なところも入れつつ、魅力をつづっていければいいな、と思いつきました。
町、村の数だけ文化がある、と信じる私。大都市や、名高い観光地だけに良さがあるわけではない、と主張したいです。
たとえば、教会。どんなに小さな小さな村にでも、必ずあります。そして、世界文化遺産的なところより、かえって心うったりするものなのです。
地元の人たちにしてもしかり、です。観光地化されていないところこそ、イタリアのDNAをキープしている人たちがいっぱい!グローバル化されたと言われる今の時代でも、ローカル色にあふれているのです。
そんな町や村の光景や人もようなどを少しずつお伝えできたらいいな、と願っています。
2015年は、ミラノ万博の年です。5月から10月まで開催されます。万博の前後に、まったくもって知られていない小さな町を訪れる、というのもいいかもしれませんね。
まずは、ミラノからそう遠くない、我が町Barianoから御案内したい、と思っています。お楽しみに!
タカコ・半沢・メロジー
▼町、村の数だけ文化があるのです