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イタリアなう  イタリアの柿、父への想い
  イタリアなう
   イタリアの柿、父への想い
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 晩年の父が求めた柿の木に、たくさんの実がつきました。まだ父のいた昨年の晩秋には、たった4個しか実らなかったのに。「来年はきっと、数多くつくぞ。楽しみだなあ」と呟いていた父の顔が浮かびます。なぜ、もう少し生きていてくれなかったのか。つい、無常さが生じてしまいます。
                                ・
 10月から11月にかけての3週間余、夫と共に日本ですごしました。無数の柿に複雑な想いのまま、もぎ続けた日々。見た目はみごとなのに、味がもうひとつ。きっと、天候不順だったからでしょう。父がいたら、残念がったに違いありません。そうか。父のいない庭となってしまったので、柿も悲しんでいるんだ。そんなふうにも感じたものです。
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 イタリアへ戻り、我が家の柿に目をやると、あまり実がついていません。去年は豊作もいいところで、毎日、心ゆくまで満喫できたというのに。
 実は、この柿、数年ほど前に父が選んでくれた木。ホームセンターの園芸コーナーにあったものです。父が荷造してくれ、イタリアへ持ち運びました。スーツケースに入ったくらいなので、さして大きな木ではありませんでした。
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 ところが、すぐに成育。そして、たくさんの実をつけ始めたのでビックリ!さらなる驚きが、お味です。日本でも味わえないほどのおいしさなのでした。豊作だった昨年は、いくつも日本へ運び、父にも食べさせたものです。「これは、これは!」と、申しぶんない味に大喜びの父でした。
 実の数は少ないものの、今年の柿は、さらなるおいしさ。日本でも味わったことがないほどのオリジナルテーストでした。父はもういないけど、柿にはたっぷりの父の想いがある。昔から、こよなく柿を愛していた父のことがさらによみがえった晩秋でした。
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 タカコ・半沢・メロジー 
  
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:イタリアなう 最近のイタリア事情, 21:14
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イタリア発着便の「?」  空港内で生きるシニョーラの幸せ
  イタリア発着便の「?」
    空港内で生きるシニョーラの幸せ
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 どこにいてもボンヤリの私です。子供の頃から注意散漫だったことも確か。今もってまったく改善、好転していません。ミスや誤り、勘違いも実に多く、我ながら、よくぞ生きてこられた、とさえ感心します。
                                ・
「アンタ! 気をつけなさいよ‼」
ミラノ・マルペンサー空港でもよく言われます。到着フロア、ある箇所のシートでのことです。ハンドバッグが開いたままだったり、パスポート(!)その他を落とした時、やさしさ、キツさが入り混じった声で諭されます。空港内のスタッフ? いえ、80近い年頃のみごとにふくよかなイタリア人シニョーラです。
                                ・
 何回も怒られている(注意されている)私は、今や顔なじみ気分。「ボンジョルノ」と声をかけるようになりました。シニョーラは貫禄いっぱいの声で「チャオ」と返してくれます。イタリアのマンマそのもの!
 いつも、大小のバッグや袋といっしょに、2〜3席分をひとり占めしてドップリ座っているシニョーラ。そうです。空港内で寝泊まり生活をしているホームレス婦人。世界的に活躍のピアニスト、フジコ・ヘミングウェイさんにどこか似た風貌。迫力、あります!
                                ・
 いつだったか、シニョーラが陣取っている席に、姿がありません。トイレにでも行ってるのね。そう思い、空港内の行きつけショップに立ち寄り、半時間ほどすごしました。その後も、シニョーラの姿なし。身の回り物も消えているではありませんか!
彼女に、なにか起こった! 胸騒ぎがして、同じショップにひき返し、スタッフに尋ねてみました。
「あ、あのシニョーラね。時々、場所を変えるのよ。そのほうがリフレッシュにいいみたい。大丈夫! すごく元気にしているから。いいシニョーラよ。決して物乞いとかもしないしね。みんな、それなりに見守っているのよ」
と言われ、安堵したものです。
                                ・
 シニョーラに同情、憐みの念はありません。偽りだらけで生きているどこかのリーダー夫人などより、ずっとずっと幸せな人生、とも感じます。
 でも、彼女が発病したり、怪我などしたらどうするのでしょう。きっと、空港内の人たちが、すぐさま救いの手をさしのべてくれるに違いない。そういう国です、イタリアは。
                                ・
 タカコ・半沢・メロジー
 
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:イタリア発着便の「?」, 20:37
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スーパーワイルドなマル  シニア世代だけどグレてやる! 
  スーパーワイルドなマル
    シニア世代だけどグレてやる! 
                                ・
 病弱で生まれついたため、ふつうのシェパードの半分くらいにしか成長しなかったケンおにーちゃん。写真からも、それはよくわかります。
 でも、シェパードはシェパード。吠え声は犬種そのものの大きさだったらしい。いや、それどころか、一時は、「町内でいちばんのうるささ」と言う人もいたそうだよ。ことに、知らない人が通ると、すごい吠えよう。猛犬そのものとなったんだって。カッコいいっ。
                                ・
 ケンおにーちゃんのスピリットをしっかりと受けついだボク。マルチーズらしからぬ雄叫び的な吠えかたパフォーマンスをします。あ、でも、誤解しないでね。いつもギャンギャン吠えまくっているわけじゃないよ。ボク、無駄吠えはしません。必要な時だけ、番犬としての努めを果たすのです。エライでしょ。
 それなのに、おかーさんはちっともうれしそうじゃない。むしろ、迷惑さ全開。こんなふうに嘆くのが常です。
                                ・
「まったく、なんだって番犬ぶりっこするわけ? アンタは室内犬のカテゴリーに入っているのよ。初めての人にだって、やたら吠えまくるのってナンセンス。犬種の特質、よーくわきまえてちょうだい。シェパードのケンならともかく、アンタまで周辺でいちばんうるさい犬、と言われてるんだから」
 ウチのおかーさん、どうもステレオタイプ。マルチーズのすべてがお部屋でおとなしくしてる、なんて決めつけないでほしい! 人間だって犬だって、すべて同じわけがない。
                                ・
 だいたい、ボク、自分のことマルチーズとか感じてないもん。真っ黒ボディではないけれど、トイドーベルマンみたいに思ってる。
 チラッっと告げたところ、おかーさん、シラ〜〜ッ。「フン! ドーベルマンに失礼よ。巨体マルチーズ分際でナマイキ」と言われてしまった。ウウ〜〜ッ、グ、グ、グレてやる〜〜! アベ首相とオトモダチになって、おかーさんを成敗してもらいたいっ‼
 タカコ・半沢・メロジー
                                ・
 ケン兄ちゃんのぬいぐるみ(読者さんが作ってくれました)とボク
 
  
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:スーパーワイルドなマル, 22:54
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スーパーワイルドなマル  けなげさの差はあるけれど 
   スーパーワイルドなマル
    けなげさの差はあるけれど 
                                ・
 もの覚えの悪いおかーさんなのに、妙なことを想い出し、ボクとケンおにーちゃんを比べ始めた。チェッ! またか〜、とウザったかったけど、つきあいのいいボクは、おかーさんの話を聞くことにしました。なんか、「けなげさの差」がテーマらしいのです。
                                ・
 それはもう、25年くらい昔のこと。今のお家に住み始めた直後、東京のおじーちゃん、おばーちゃんがやって来たんだって。おとーさんたちが出かけ、ケンとお留守番してた半日のこと。「捨てられた」と勘違いして、自分のソファーにうずくまったまま。微動だにしないで、悲しそうな表情のケンに、おじーちゃん、大ショック。というのも、すべての動物をこよなく愛してたので、「みんな、すぐになつく」と、根拠のない自信を持ってたんだね。
                                ・
 いくらなだめすかし、ものを与えようとしても、うなだれたままのケンおにーちゃん。「このままでは、病気になる。いや、死んでしまうかもしれない」と、おばーちゃんもいっしょにひどく心配しまくっていたそうです。
 おかーさんたちが戻るや、別犬のように元気全開。ちぎれるほどにシッポを振る姿を見て、おじーちゃん、ポツリ。「やっぱりな〜あ……」。
                                ・
 さて、ここから、ボクへの批判スタート。おかーさんは告げるのでした。
――けなげでしょ、ケン。なんでもOK、誰だって大歓迎、のアンタとは大違い。同じ犬でも、ここまでの激差、ちょっとないわよね。
 ムカッ。おかーさんって、いつもクレームの連続。グレてやる! なーんてふうにはとらえないボクちゃん。「ほうほう。そーですかあ。ケンおにーさま、ごリッパでいらっしゃいましたね〜え。ボクなんか、ホラ、チンケなマルチーズでございましょ。おりこうなシェパードの足元にも及びませーん」と答えておいた。
                                ・
 心のなかではアッカンベー。だから、なんだってーの? ボクはボクらしく生きていく、と呟き、お庭へと去ったのでした。
                                ・
 タカコ・半沢・メロジー
 いい夢見ましょ
 
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:スーパーワイルドなマル, 21:13
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イタリアなう  メランコリー、一時ストップ
 イタリアなう
   メランコリー、一時ストップ
                                  ・
 もう、日本の実家への電話も必要がなくなった私。気がラクになった、と言えるのでしょうか。どうも、そうは思えません。毎日、親の安否をうかがって電話をしていたほうが、ずっと幸せだった、と感じます。
 母が急逝して2年余。父を見送って半年近くになりました。今だ、別れを素直に受け入れられない自分がいます。娘の私に、なんの苦労もかけないまま逝ってしまった親を想うと、「なぜ?」とさえ恨めしさが生じたりもするのです。身勝手な感傷、と知りつつ……。
                                  ・
 親なんて、子供にさんざん世話になってから去るべきではないか。そんなふうにさえ思え、どうも平常心となれないままです。
 そんな折、頻繁にかかってくる電話。なんと、アルバニアから! 「電気、ガス料金の別システム化しませんか? グッとお安くなりますよ」のプロモーションと言い張ります。「けっこうです」「その気、ありません」と何回断ってもダメ。昼食タイム、あるいは夕刻、週末にかかってくることが多いのです。
 時には、カタコトの伊語による会話。イタリアの電気、ガス会社に加入しているというのに、なぜ? 人件費が大幅に安いため、アルバニア経由にしている親企業によるもの、との説がありますけど、信用していません。
                                  ・
 そこで、ミラネーゼ夫人のティナに相談してみました。モンテナポレオーネ界隈住まいのリッチなマダムです。
「私はね、こう返すようにしてるの。“今、シニョーラは不在です。戻りましたら連絡するように伝えますから、そちらの番号、教えてください”と。あるいは、“これ以上かけてきたら、しかるべきところに訴えますよ”と強気で告げる時もあるわよ」
 さすが、ミラネーゼの奥様。メイドさんのふりをしたり、毅然とふるまったりと、柔軟強硬なるリアクションの数々に感服。しばし、メランコリーさが消えたものでした。
                                  ・
 タカコ・半沢・メロジー
 
 メランコリーは一時ストップです
 
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:イタリアなう 最近のイタリア事情, 23:47
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イタリアなう 幸せにしてくれる食材とは?
 イタリアなう
  幸せにしてくれる食材とは?
                                ・
 執念、執念。鬼の執念、岩をも砕く。そんなふうに、心のなかで呟き、自然、笑みがこぼれそうになる私です。
なぜって、待ちに待った生ポルチーニ茸が、ようやくお目見え。イタリアの誇る高級食材ゆえ、それなりのお高さながら、旬は一年に1回のみです。エーイ!と求めました。9月早々から秋深くなったため、ひょっとすると、なかばあたりから出回るかもしれない、と大期待していた私。
 ところが、下旬になっても目にしません。オーバーな表現と言われようと、一日千秋の思いで待ちわびていたのです。
                                ・
 今日こそは、と出かけた9月25日。ありました!小さな箱に、松茸のごとく並べられた生ポルチーニ茸。「特価」と明記されており、1キロで25ユーロ(約3300円)。松茸よりは安価ですが、他の茸類よりずっと高値です。それでも、イタリアの秋いちばんの楽しみがこの生ポルチーニ茸。くちにしないではいられません。
                                ・
 服やバッグ、アクセサリー、そしてメイク用品には、まったく執着がないものの、食べることとなると別。最も出費を重ねてしまいます。こういうライフスタイルというのも、いかがなものかとは思いますが、もはや慣習化してしまいました。
 半キロ弱求めた生ボルチーニ茸。2〜3回のメニューとして登場させられそうです。いつもなら、最初は、オリーブオイルでシンプルにソティ。軽く塩をふった後、レモンを絞って食べるのが常です。その後、パスタやリゾットなどの具として活用させます。
                                ・
 今年は、夫がポレンタを所望。生ポルチーニ茸をふんだんに使ったソースがいい、とのこと。近々、また日本行きとなる私なので罪滅ぼしムードで、リクエストに従うことにしました。これで、心おきなくイタリアを発つことができます。
 なんだか、ポルチーニさまさま、という気分にさえなりました。やはり、幸せにしてくれる食材なんだ、と再実感したものです。
                                ・
 タカコ・半沢・メロジー   
    
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:イタリアなう 最近のイタリア事情, 23:00
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イタリア発着便の「?」    早い到着なのに、税関でモタモタ
 イタリア発着便の「?」
        早い到着なのに、税関でモタモタ
                                  ・
 ここ何年か、月に1〜2回の帰国が続いた私。母が逝き、父が旅立った今も、月一の日本行きとなっています。この10年近くは、いつもミラノー成田の直行便を利用。そうです、アリタリア航空です。
 そのフライトのほどんどが、オンタイムの発着どころか、平均30分ほど早め。1時間も早い到着だったことも少なくありません。さすがです、アリタリア! イタリア贔屓の私としては、ANAと甲乙つけがたいほど鼻高い気分です(ちなみに私、JALは好みません、昔から)。
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 つい先日も、30分近くもスピーディなミラノ着となり大喜び。行きつけとなった空港内のお店に顔を出せる、とワクワクしながら税関へ向かいました。
 すると、EU籍専用のほうはガラガラなのに、「すべての搭乗客」用はかなりの列。4箇所の税関窓口が遅々として進む気配がないのです。移民難民、テロ事件などが関与してのチェック、コントロールの厳しさなのね、と思っていました。ところが……。
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 順番がやや近づいて判明したのですが、非EU籍の人たちが、すみやかに税関カウンターへ行かないのです。なぜか、進み出るのを躊躇している様子が明らか。税関員も、いっさい注意、促しなどしていません。これじゃ、長時間を要するわけね、と悟りました。
ようやく、私の番。サササッと向かうや、パスポートの内容も確認することなく入国スタンプを押す関員。おいおい、私がテロリストの仲間だったらどーするんだい? と言いたいほどでした。
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 かくして、税関を出るまで半時間を要した私。すでに、スーツケースがグルグルと何周もしていました。せっかくアリタリアが早く到着してくれたというのに……。こんなことが何度かあり、良い対応、対策がないものか思案しています。もう、イタリア国籍、とっちゃいましょうか?
                                  ・
 タカコ・半沢・メロジー
 
author:タカコさん タカコ・半沢・メロジー 半沢隆子 半沢タカコ, category:-, 21:12
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